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学校のカンファレンスから   (2002/11/2)

2012/05/16 11:29 に Hosyuko Admin が投稿
  • 日本では3学期制が広く採用されていますが、ここバーミングハム地区の公立学校では年間を2つのセメスターにわけ、さらにそれぞれのセメスターを9週間ずつに区分けするやり方が一般的です。8月中旬からはじまった2002-2003年度も、ちょうど最初のセメスターの前半9週間が経過したところで、各学校では成績の中間報告や先生とのカンファレンスが行われている頃と思います。
  • カンファレンスで先生が話す内容を聞いていますと、いろいろな角度からまず子供を誉めることにお気づきになるのではないでしょうか。言葉がまだ十分でない子供なら、こんな言葉も覚えた、あんなことも言えるようになったといって誉め、その進歩を誉め、こんな才能がありそうだ、あんな特徴がある、クラスに迎えられて本当にうれしい、等など。子供がどんなふうに学校で過ごしているのだろうかと不安であればあるほど、褒め言葉の数々に、子供時代にあまり誉められて育った記憶のない私たちは、うれしさのあまり舞い上がってしまいそうです。「そうか、頑張っているんだな、さすがわが子、、」と。
  • 確かに、家族の中で最も世間にさらされているのは子供たちですから、その奮闘ぶりは誉められ労われるに値することは間違いありません。ただ、うれしさのあまり、先生の本当のメッセージを聞き逃し「総じてよくやっているようだ」と簡単に片付けてしまわないように注意した方がいいかもしれません。
  • なぜなら、まず誉める、これはコミュニケーションにおけるアメリカ人の特徴のひとつですし、日本人に対する遠慮が先生方にもまだあるのかもしれません。誉め言葉に混じって、遠慮しがちに「大したことはないけれど」「問題という程ではないが」といった修飾語で包みながら、あるいは間接的な言い回しで、子供の行動に関する言及はなかったでしょうか?先生が本当に保護者に伝えたかったポイントは、そんな表現で柔らかく言われることも多いそうです。
  • カンファレンスを含め、これまで先生方から話があった例をいくつかご紹介します。
    • 子供が親(や先生)をたたく、蹴る
      子供が意に沿わないことをしなければならない時、ダダをこねて親をたたいたりしますが、その行為自体、そしてその場でキチンと叱らない親の姿も奇異に映る
    • 公共の場での声の大きさ。数人が集まると急に、、、
    • ついつい走る
    • 教科書が貸与品であることを忘れて、書き込みをしたり線をひいたり、、
    • スクールバス内の態度(ルールを知らない)
      前を向いてすわる、手足を通路や窓の外にださない、ものを投げない、静かに話す、飲食しない、ガムをかまないなど、誓約書に署名しているはず、、
    • エアバッグ付きの助手席に子供を座らせる、チャイルドシートを助手席につけている
    • 緊急時に親に連絡がつかない
      (携帯電話を買ったり、番号が変わったときは子供にメモを持たせて学校に届けましょう。緊急時でも親の同意なしには医療行為が行われません。)
  • 9月30日から2日間、滋賀県のとある町の教育関係者がHoover市の学校見学に訪れたところ、学校内の秩序正しさ、躾の厳しさ、子供の行儀のよさに舌を巻いた、という新聞記事がありました。先生に対する態度や学校内のルールなど、確かに日本にくらべ厳しく躾が行われているようにも感じられます。
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