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アメリカお産事情   (2003/5/3)

2012/05/16 11:13 に Hosyuko Admin が投稿
  • Baby Shower (出産の前祝い)
    日本では赤ちゃんが無事生まれてから出産祝いというかたちで贈り物をしますが、アメリカでは妊婦さんを親しい女性が囲んでパーティを催し、そこで次々とギフトを差し出して、頂いた方もその場で包みを開けて楽しみます。Baby Showerの時期は、あまり早いと万一流産など不測の事態になったときにお互い気まずいものですし、お腹があまり大きくなってからでは妊婦さんご本人が大変です。そこで妊娠中期の安定した頃がいいとされています。
    もちろん、赤ちゃんが生まれてから訪ねていってお祝いを差し上げることも問題ありません。そのようなとき、赤ちゃんに兄弟姉妹があれば、新しくお姉さん・お兄さんになった子供にもギフトを用意していく姿をアメリカではよくみかけます。
  • Birth Certificate (出生証明)
    出生の手続きは、ふつうは退院までの間に担当の方が部屋まで訪ねて来てくれ、父親か母親が書類に署名すれば済む簡単な手続きです。この手続きとともにほとんどの家庭では出生証明書Birth Certificateの発行を申し込みます。出生後1ヶ月ほどで州のDepartment of Healthが発行する出生証明書を手にすることができます。最低2通は申し込んで、1通は金庫など安全な場所に保管し、1通は手元において学校の入学・編入などの折に使うという訳です。アメリカ生まれで日本人を親にもつ子供は、日本国籍を留保する届出をすれば、成人して本人がいずれかの国籍を選択するまで日本とアメリカ双方の国籍をもちますので、日米両方のパスポートをもって、日本の出入国では日本人として、アメリカ出入国ではアメリカ人として手続きすることになります。
  • Empathy Belly (擬似妊婦体験)
    日本でも出産前に母親教室が開かれますが、こちらの場合夫婦での参加が暗黙の了解で、そのため講座のタイトルも母親教室ではなく、たとえばPreparing for Parenthood といった具合です。Empathy Bellyはそうした教室で使われる小道具の一つで、しっかりとしたキャンバス地でできた腕を通して着るエプロンのようなものですが、等身大の胸とお腹が付いていて、重さも20ポンド余りあります。これを夫に着てもらい、床に落ちたものを拾わせたりしながら、妊婦の体にどれくらい負担がかかっているか、どれほど行動に制約があるかを追体験してもらうことが狙いです。Empathy Belly(直訳すれば「共感するためのお腹」?)というネーミングもユーモアたっぷりで、クラスが笑い声に包まれる場面のひとつです。
  • Epidural Anesthesia(腰椎麻酔による無痛分娩)
    無痛分娩は日本ではまだ少数派かもしれません。このEpidural は、無痛分娩に分類される出産法のうち、腰椎麻酔で痛みを抑えながら進める出産です。麻酔ですからリスクが完全にゼロということはありませんが、こちらでは女性の圧倒的な支持を受けており、全くの自然分娩(unmedicated child birth)で出産した人を探し出すことの方がかなり難しいでしょう。自然分娩はすでに過去のものという感覚で「昔のお産は大変だった」と話す医師もいます。安全であれば「It works! Why not?」。アメリカ人の実用主義的な側面を感じさせられます。
  • Circumcision (割礼)
    お腹の赤ちゃんが男の子だとわかったら、ご夫婦の間で出産前に話し合っておくことをおすすめします。アメリカ人の多くは生まれたての男子に病院で割礼をさせるので、出産後すぐにナースから意向をたずねられます。ある小児科の先生によれば医学的な理由はあまりなく、宗教的な伝統に基づくもののようです。割礼を施す30分位前に無感覚にするクリームを使うので、赤ちゃんに痛みはないということです。

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