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ポイズンアイビーと西ナイル熱   (2002/7/31)

2012/05/16 10:29 に Hosyuko Admin が投稿
  • 暑い日々が続いていますが、庭の手入れや野山のハイキング、或いはゴルフなど、野外で活動されることも多いと思います。そんなときに、ちょっと気をつけなければならないことがあります。ひとつは「ポイズンアイビー」、そしてもう一つは「西ナイル熱」です。
  • まずはポイズンアイビーから。日本人なら「うるし」に触るとかぶれる、ということは誰でも知っていることだと思いますが、ポイズンアイビーはアメリカ版のうるしです。(実際、「うるし属」という同じ種類の草だそうです。)日本ではうるしが庭に生えていることはあまりないので、気にすることはほとんどありませんが、ポイズンアイビーは、アメリカではごくありふれた草のひとつで、庭先やゴルフ場で普通に生えている草のため、注意が欠かせません。
  • この草に含まれている物質には50%以上の人が反応するそうで、接触して1~2日後に強烈なかゆみと赤い発疹や湿疹ができます。体質によっては水泡ができ膿のようなものが出て全身に症状が広がったり、頭痛や発熱をともなうこともあり、1・2週間ほど症状が続きます。
  • 処方箋がなくても手に入る薬としては、Benadryl、Tecnu、Zanfelなどがあります。だた、いずれも治療薬ではなく症状を緩和するだけに過ぎませんし、ステロイド(副腎皮質ホルモン、hydrocortisone)入りの薬の使用は注意が必要です。必ず薬の注意書きをよく読んでからお使い下さい。ただ、これらの薬を用いてもかゆみがひどく我慢できない時や、化膿してきたとき、発疹が2週間以上続くようなときは、医師に見てもらう必要があります。
  • 最良の予防策は、ポイズンアイビーを知り、ポイズンアイビーに触れないこと。庭仕事やハイキング・ゴルフの際は、長袖・長ズボンで皮膚の露出を極力減らすこと、家に帰ったら手足・顔をよく洗うことです。
  • ポイズンアイビー(Poison Ivy)のほか、ポイズンオーク(Poison Oak)、ポイズンシュマック(Poison Sumac)という草もあります。インターネット等で、特徴を調べて覚えてしまいましょう。
  • 野外での活動における注意事項の2つめは「西ナイル熱」です。これは、蚊によって「西ナイルウイルス」が媒介されることによってひきおこされる病気で、高熱や脳炎を伴い、場合によっては命にかかわる病気ですが、今のところワクチンや治療法はありません。
  • アメリカには存在しない病気とされてきましたが、1999年ニューヨークで62名もの患者が発生し7人が死亡するという事態が発生、2000年には12州、昨年は28州でウイルスにおかされて死亡した鳥が見つかりました。残念ながら2年後には全米に広がるだろうと予測されています。
  • アラバマ州では昨年1人の死者がでたほか、今年も既に17のカウンティ(Jefferson、Shelbyを含む)で鳥の死骸からウイルスが検出されています。
  • この病気は「蚊」によって媒介されるため、蚊の駆除が第一の予防策です。そのため、殺虫剤を噴霧する車を街なかで時折見かけるようになりました。また、各家庭でも、蚊の発生源となる水溜りをなくすことが呼びかけられています。植木鉢の受け皿や、ジョウロ、バケツなどに水がたまっていませんか?夏のこの時期は、蚊は約10日で成虫になるそうです。こまめに家の周囲を見て廻る必要がありそうです。
  • また、蚊に刺されないために、虫よけ(repellent)をいつもつけておくこと、野外に出るときは長袖・長ズボン、日没から夜明けまでの蚊の活動時間帯は家の中にいること、などが必要といわれています。
  • ここでも「長袖・長ズボン」です。暑いときこそ熱い日本茶、ではありませんが、暑いこの時期だからこそ、長袖・長ズボンが必要と言えそうです。
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